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[這いずり日記] 長野方面 2016/冬その1

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暖冬は継続している。相変わらず積雪もない。前後の山を仰ぎ見ても、南面の根雪ラインは 2200-2300mに上がったままだ。

小屋の近所に出没していると書いたカモシカはすっかり定着していて、ちらほら姿も見かけるし、糞(↓の黒豆)もあちこちで見る。小屋から見ると後ろの斜面あたりを本拠にしているようだ。鳥も少ない寂しい冬だけに、大物が近くにいてくれるのはありがたい。

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鳥は少ないのだが、曇って寒い日に限って活発に現れる。どうも、もう少し上の方に居るのではないか。出る日は、ツグミシロハラ、カケス、シメ、マヒワ、ベニマシコ、アオゲラアカゲラ、ジョウビタキ、ルリビタキ、カシラダカ、ヒヨドリミヤマホオジロ、ホオジロ、カワガラス、あとはトビと不明タカ、カラ類など。さあ今年はヒレンジャクやオオマシコは来るだろうか。

雪がなくて、薮も枯れていて、足場や見通しもよいので、近場の探検をすることにした。水路、鹿道、車の道、廃道、道のないところなどを組み合わせて、奇跡のように存在する山の喫茶店(片道徒歩30分)などに出かけてゆく。笹藪を正確に突っ切って、店の前の道に飛びだすのはちょっとした快感。ごちそうさまでした、と言ってまたガサゴソと前の林に飛び込むのも可笑しい。途中のため池、午後ちょうど氷が融けた一角で、
カワセミがぽつん、と佇んでいるのも愉快だ。

鳥の出も悪いし、カモシカといってもそうそう歩いているわけでもないので、必然的に風景を撮る。ただ土地に起伏もないし、風景といっても、消去法的に木の枝や幹を撮ることが多くなる。これなら、横を見ても上を見ても被写体が連なっているので困ることはない。ただ、枝の紋様を見て、撮りたくなるパターンというのが確かにあるようだ。何気なく撮っているようで、行きと帰りで同じ枝を撮っていたりする。この辺の審美メカニズムはよくわからない。案外、衝動の深いところに根差しているような気がする。

↓ここでも何回か撮った。
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カワセミのいたため池、その1
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これはケヤキ。うちの小屋の守り神をお願いしている。
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水路は一日中凍っている。
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その2。カワセミのアングルで。
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枝の背景の刻々と変わって行くのが面白い。
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その3
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おやつを食べに、喫茶店へ。
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[写真撮影 : 2016/01 - 長野県] [photo data : 01/2016 - Nagano]
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