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[這いずり日記] ぼんやりした夏 〜長野方面 2016/夏その5

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夏のピークは、7月と8月の合間にある。だから、8月になってしまうと、森には徐々にさびしい感じが満ちてくる。ジェットコースターの一番高みから重力で落ち始めたところいうか、スポーツの試合は終わっていないけれども観客が帰り始めたところというか。

一週間強、山にいたけれども、今回のハイライトは、運動のために登った山で、久しぶりにツキノワグマに遭遇したこと。もっとも鳥獣の観察はそれくらいで、あとは下の部落で活動中のチョウゲンボウを何度も見たのと、今夏は多いアオバトが小屋の近くまで来てアオアオと啼いているくらいしか書くことがない。夏休み、お盆、この季節はどうしても人が多くて窮屈だ。

昨年二ヶ所見つけておいた、ミズナラの給蜜スポットは今年はいずれも不発だった。見にいけば、甲虫、オオムラサキ
コムラサキなどがたいてい見られるよい場所だったが、今年は閑散としていて面食らう。ただカブトムシは健在で、夜、蛾の観察をしていると次々にブンブンと飛んできては邪魔をする(痛いし、踏むし、怖いし)。上を見上げると、昨年の同時期に比べても雲がぼんやりしている。今年の夏の天気は、激しさや強さがなく、晴れているけれども何だかはっきりしない。カワセミの池まであがって、ぼっとギンヤンマを見たりして過ごす。

ただ、熊を見た時の、登った山は良かった。標高が500m以上違うので、小屋の周辺では見ない花や虫もたくさん観察できたし、昔みたいに、道が頼りない山をひとりでテクテク歩いていると、少なからず、心に沁みるものがあった。

絶賛開花中(なんだかんだ言って、結構咲いている。 ☆新、▲間もなく終了):シデシャジン、
ヤブカンゾウ、シロツメクサ、アカツメクサ、ミツモトソウ、ヒメジョオン、ダイコンソウ、マツヨイグサ、キンミズヒキ、ヤマホタルブクロ、ゲンノショウコ、クサノオウ、ヤブジラミ、オトコエシ、イタドリ、クサフジ、▲オカトラノオ、▲イタチササゲ、ムシトリナデシコ、コバギボウシ、キツリフネ、ツリフネソウ、ヤマハギ、ママコナ、▲ハエドクソウ、オオバコ、オオウバユリ、☆ボタンヅル、☆イヌゴマ、☆ツユクサ、☆アラゲハンゴンソウ、☆チョウセンヨメナ、☆イヌトウバナ、☆ヌスビトハギ、キオン、☆カントウヨメナ、☆チョウセンヨメナ、☆シシウド、☆フシグロセンノウ、☆クズ、カタバミ、☆ヌスビトハギ、☆フヨウ、☆ガガイモ。ヤブデマリは赤(ときどき黒)い実になっている。

あと山の中 (alt 1700-1800) で、いろいろ見たけど、目に付いたものとしてはソバナ、バイケイソウ、センジュガンピ、エゾカワラナデシコ、ツリガネニンジン、マルバダケブキ、ノアザミ、ホソバトリカブトなど。

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[写真撮影 : 2016/08 - 長野県] [photo data : 08/2016 - Nagano]
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