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[這いずり日記] 伊豆 2023/03

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例年四月になりクロツグミが渡ってくる頃合いから、次々に発生する春のイベントに釘付けになってしまうので、三月は普段と違うことをする好機。ということでひとりで伊豆に行ってきた。

コロナで最近は海を見ていなかったのだ。もとより格段に海好きと言うことはないが、それでも海を見てないな〜、と思うことがあり、多少なりとも自由に動けるようになったら、海には行こう、と、それは決めていた。

ただ三月は渡り鳥にはちょっと早い。ならば外海の鳥はどうかなと調べると、アホウドリなんかには悪くない季節であると判った。ほんとうはゆっくり小笠原でも行くのが一番だけれど、いろいろ予定もあるので、ここは神津島〜新島航路の船に乗って、ぐるっと一日でまわる。ということにした。

まずは確定申告を終え、あまり遅くなると春休みや観光シーズンになるから早めに。波予報、風予報とにらめっこし、これなら。という日に決行。前夜に車で下田入りし、小さな貨客船、というかフェリーで、神津島、式根島、新島、利島とまわった。咄嗟に押さえた一等船室はスイートで、シャワーやツインベッド、プライベートデッキまでついているというステキな豪華仕様。どれも使わなかったけれど、それはそれでよい。

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でもって見たもの、という結果では、無数のオオミズナギドリ、十羽ぐらい?のアホウドリ(二種)、カンムリウミスズメ、それから至近距離の(たぶん)ザトウクジラ一頭であった。もう少しヘンなものが出れば更に良かったが、まぁそれは言うまい。文句を言っては罰が当たる。

小笠原航路の行き帰りに近くを通ったことがあるとは言え、あまり海から伊豆七島に接近したことはなかったが、屹立した岸壁、奇岩、さすがに荒海に削られた孤島群、という感じでワイルドきわまりなかった。ちょっといい感じの、内海造船出来のまだ若い船ではあったが、JG限定沿海の 499GTでは、荒れた時はきっと大変だろうなあ。

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↓横から見ると神秘のピラミッド、鵜渡根島
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↓昔教科書に出てきた、利島。
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翌日はどうしようかと思ったが結局、土肥から(おお、まだあった->)駿河湾フェリーに乗って清水に出、静岡でちょっと鳥を見て帰った。こっちのフェリーは二回り大きくて、前後ストレートに開く車両甲板に、まだ入るのかという位まで観光バスが吸い込まれる様はピレウス港を思い出させるものがあったが、熊本ドック?製、ちょっと古くて、だいぶガタが来ているような感じがした。まぁこれも言うまい。走っているだけ上等。

それにしても、コロナが収まってきた解放感からか、待合室、船上、料理屋、駐車場、公園、いろいろなところでいろいろな人から話しかけられた。僕ってこんな話しかけられやすいキャラだったかな?とアイデンティティの揺らぐ二泊三日であった。いやトシのせいかもしれない。

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↓静岡では楊の葉がまぶしかった
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そしてツバメが到着していた春の静岡から小屋に帰ると、翌日は一日中、雪だった。


[写真撮影 : 2023/03 - 伊豆諸島〜静岡県] [photo data : 03/2023 - Izu Is./Shizuoka, Japan]









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