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[お知らせ] 本館の昆虫の部(日本語版)の一部を改築して公開しました

牛歩のスピードで改築している個人的博物館の本館ですが、このたび、昆虫の部の一部を新フォーマットに移行しました。一部とは何か、というと、「鱗翅類のなかのチョウ。但しセセリチョウを除く」いいかえると「鱗翅目>アゲハチョウ上科」となります。

昆虫の部は、実は植物の部に先立って改築を進めていたのですが、あまりの面倒くささに(笑)一旦放擲し、それじゃいかん、ということで植物の方に多少のメドがついだ段階で、ぐっと注力してやっとここまでこぎ着けた、という感じでしょうか。

移行といっても、単に機械作業でパッパッパと移動できるわけではありません。改めて旧版を吟味すれば、20年前とか、古いものではフィルム時代に撮影した写真群は、解像度も低いし、大きさも小さいし、何より誤同定の多いことといったら、悲しくなるほどです。そこで、一枚一枚、可能ならば多少大判にして、画像編集も多少はやり直して、それから、同定もやり直しました。言い換えると、新フォーマットの部分は、単に並び方が変わっているだけではなくて、画像や同定も新しくなっています。

多少の言い訳をすると、当時と今では、情報量や情報の密度、最近の言葉で言えば解像度が段違いです。研究者の方、フィールドワーカーの方による地道な知の蓄積があって、それにネットや書籍を通じて手が届くという恩恵を全身に浴しました。D'Abrera の標本図鑑をルーペで拡大して参照していた昔が嘘のようです(笑)。

インターネットというものを人間が手にして、人間はそれを御することに困難を来しているような昨今。ネットも必ずしもいい事ばかりではないな、と思う事がおおい毎日ですが、それでも、こういうことについては間違いなく良いこともあるわけです。まぁ悲観せずに地道な作業を続けていこうと思います。

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次ですが、(既に容れ物はでき上がっている)鳥や植物のメンテナンス・追加を進めながら、昆虫の残りの部分、蛾とかヘビトンボとか、その辺から気ままに進めていく所存です。その上で、一部でニーズの強い(笑)、爬虫類やクモに進めたらな、と考えています。
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