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アキノウナギツカミ - a Tearthumb - Persicaria sieboldi

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それぞれに花が小さくて華がないから、それと気付くまで時間がかかるが、今の季節、ふと見渡すとタデの花ばかりだ。


アザミ、ヨメナなど、キクも健闘しているが、それでもタデの面積、花の数には及ばない。言うならばサイレントマジョリティ。

ミズヒキなんかも多いが、はびこり具合で言うと、イヌタデの仲間。それも、よく似た、薮そばじゃなくてミゾソバ、ママコノシリヌグイ、それからこのアキノウナギツカミの三兄弟が、意外とあちこちにある。

それにしてもちょっとトゲがあるだけで、ママコノシリヌグイとかアキノウナギツカミとか、まるで叙事詩のような大げさな名前がついている。最初はひどいと思ったが、今はまぁ、覚えやすくてよいかも、とか思っている。

トゲの生えた茎を握ると、確かにぎゅっとブレーキがかかって、アザラシのシールのチクチクした奴みたいな感じがする。こうやって、アキノウナギツカミが河原にはびこっているのを撮っていると、今は絶滅寸前のニホンウナギも、ごんぎつねが居た頃、いやつい最近まで、普通に川に上ってきていたのだから、あるいはウナギツカミというのも自然な着想だったのかもしれないな、という気もしてくる。

三兄弟の中では、このアキノウナギツカミの花が白っぽくて、小さくて、いちばん地味。ただしその分、水際の荒れた場所にまとまって生えている。ミゾソバが紅くて派手で、ママコノシリヌグイがその中間、桃色で上品な印象を与える。

ママコノシリヌグイは韓国では嫁の尻拭いという名前らしいが、まったく、極東のメンタリティときたら(笑)。ともあれ、ウナギツカミの葉は細長くて、トゲがなくても尻拭いには適さない。

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↓トゲはこんなです

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学名は
Persicaria sagittata かもしれない。植物はよくわからない。


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写真撮影: 2020/09-10 - 長野県 - 花序径約10mm - 高さ約40cm - 個人的博物館本館の「植物・菌類のページ」へ]
[photo data : 09/2020-10/2020 - Nagano, Japan - Inflorescence diameter abt. 10mm - height 40cm or so - go to "
plants & fungi" in the main site]
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