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マミチャジナイ - Eyebrowed Thrush - Turdus obscurus

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これも東の方では滅多に見ないが、西日本では何度か見かける機会があったので、日本では西日本で越冬する冬鳥かと思っていた。

しかし、昨年の 11/1、そして今年の 11/6 と、長野の小屋の近辺で思いがけずちょこっとだけ姿を見せたのだ。見間違いかとも思ったけど、間違いなくマミチャジナイ。調べると、南に渡って行く個体群が通り過ぎて行くところらしい。

毎年、戸隠でも(ムギマキとセットで)観察されているようで、今年は少なくとも 10/30 に観察された方がいた。上の通り、こちらには 11/6 に到着したのだから、北の方、おそらくカムチャツカやサハリンで繁殖し、南の方、おそらく西日本から台湾、フィリピンあたり?で越冬するのだとすれば、大筋理屈にはあっていると思う。

面白いのは、昨年の個体群はシロハラの大きな群れと一緒に行動しており、今年の個体群はツグミの群れに入っていたことだ。より正確に書くと、ことしのツグミの群れには、シロハラも入っていた(そして、後日、定着したツグミの群れにアカハラが入っているのも確認した)。まぁツグミ、シロハラ、北から来る方のアカハラ、そしてこのマミチャジナイと、同属で大きさも似通っているし、越冬地や繁殖地もオーバーラップしているので、お隣さん的な親近感、と言うのが適切でなければ認識があるのかと思う。アカハラとシロハラが一緒にやって来る、ということも時々あるし。

ただ、推定個体数は資料がないが、生息域を見れば、アカコッコはもちろん、アカハラやシロハラに比べれば、マミチャジナイの方がずっと広い。主流はロシアで繁殖して、東南アジアで越冬するのではないかと思う。ここでは珍客だけれども、アカハラなどと比べれば、ずっとこちらの方が数多い鳥なのだろう。

それにしてもムギマキとセット、とはよいことを知った。ムギマキはマミジロとともに、僕のミタイナーリストの上位に掲載されている。確かに、だいたい落ち葉が落ちている頃、すっかり季節外れなのに、兄弟分のような
キビタキがぽつ、ぽつと見られる。ひょっとするとあいつらの中にムギマキがいるのかも、と考えるとちょっとうれしい。

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↓ツグミ類はこうして、観察者を斜め後ろにおいて向こうを見ていることが多いような気がする。そしてその姿がよく似合う。
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[写真撮影 : 長野県 2019/11+2020/11 - ツグミ科 - 20cm+ - 個人的博物館本館のツグミの仲間のページへ]
[photo data : 11/2019+11/2020, Nagano, Japan - about 20cm+ - visit main museum “
Thrushes”]


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