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ヒメヤマセミ - Pied Kingfisher - Ceryle rudis

本音を言えばカワセミは好きな方の鳥なのだが、根が天の邪鬼なだけに、カワセミが好きと言うのは憚られる。別に博愛主義者である必要などどこにもないが、スズメだのヒヨドリだのには全く興味を示さない人がカワセミと聞くと急に目を輝かせたり、近所の公園で、望遠レンズの集中砲火を浴びて居たたまれない様子のカワセミを見ると、鼻白む思いがする。

とは言え、余分なことを考える必要がなければ、でっかい頭の異形な姿で、全身から食欲をぎらぎらと燃えたぎらせるようにして、大きな眼で下を、下を凝視するカワセミは実に怪しくて愉快だ。キョキョキョ系にせよギョギョギョ系にせよ発声も常軌を逸していて、色に到っては、赤かったり、青かったり、かと思えばこういう白黒もいる。ここまで来たのなら、いっそ角をはやしたり、口から火を吐いたりしてほしいものだ。そして、町の公園でも、アフリカでも、カメラを手にした猿どもを、ほとばしる火焔で追い散らしてほしい。




[写真撮影 : 2007/8 - ガボン・ロアンゴ - 25cm - 個人的博物館本館のカワセミ・ブッポウソウのなかまのページ]
[photo data : 08/2007 - Loango, Gabon - abt. 25cm - “Kingfishers and their related birds” (main museum) ]
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